絶望は何グラム

先週とても冷え込んだある日。

下北沢からの帰りのこと。

終電なんとか間に合った!

と意気揚々乗り込んだ電車が逆方向。

気付いたところで時遅し。

絶望を鞄に入れて歩いて家へ向かう。

足取りが重い。そして寒い。

絶望とは何グラムあるのだろうか。

きっとかなり重いだろう。

下北沢向かう時は、

こんなに鞄重くなかったもの。

 

なんとか帰宅。

家に着いたら絶望が見当たらない。

いつのまにか鞄から飛び出していた。

お、鞄軽くなったなと思ったら発熱。

風邪をひいてしまった。

絶望が熱を帯びて僕の体内を回り出した。

 

絶望と、発熱を布団に引きずり込み眠る。

何時間眠ったかわからないくらいに眠る。

眠っている間に、

現代の山火事のリハも終わっていた。

 

絶望はどこまで僕を追い込むのか。

 

ピンポン。

インターホンが鳴る。

頼んだ記憶のない

ビートハプニングのLP BOXが届く。

 

絶望は遂に意思を持ち、

勝手にオンライン注文までしたというのか。

 

いつか欲しいとは思ってたけど、

不意の2万円請求。

 

宅配便の方が仰る。

「お客様、絶望の代引き金額は2万円です」