2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

レコード 2023.7.29

心を込めて狂えば そこに感動が生まれると 世阿弥が言っていた ジョビンの作るメロディは 狂っていると思う 心を込めて狂っているから ちゃんと波が打ち ちゃんと風が吹くんだと思う ちゃんと生きるということは ちゃんと狂うということでもあるんだね この…

スパークスを観た

やり続けている人の ただそれだけの音と物語がそこにあった。

お知らせ

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レコード 2023.7.22

季節感のない食べ物を まさに今、季節の中にいる私が食べている 春とは何か 夏とは何か ここでは意味をなさない 冷房の効いた部屋の中に トンネルがある そこをバイクで猛スピードで走り抜ける 絶対に振り落とされるなよと誰かが言う 声のする方を見ると ト…

レコード 2023.7.6

裏と表一つの物体に裏と表があるつまり一つの中に二つあるということか 愛も憎しみも賛成も反対も入り口も出口も一つの中にあるのか ふと居酒屋で知らない人と話し込んだことを思い出すおれの話を聞いておくれと そこでは悲しみも喜びも同じテーブルの上に並…

レコード 2023.7.4

「人間は機械にすぎない。外部のものを自分の中に取り込み、それから何かを創造する。シェイクスピアが無人島にいたらあの素晴らしい芸術は生まれていただろうか。」と、マーク・トウェイン爺さんが言っていた。 今、機械(シンムラ)が畳で寝そべっている。機…

レコード 2023.7.3

坂道の上から 球全体に粘着シールを貼り付けた ボールを転がす 私はそれを下で受け取るが ボールには何も張り付いていなかった 何も起こらないことで より一層 事の重大さが分かることもある かっこいい

大きなリュックサック

イメージはこう もうすでにすべての材料はそろっている人とか木とか猫とか道とかエレベーターとか甘いケーキの匂いとかパイプ椅子とかあとは言葉をそこに置くだけでその材料たちの時計が動き出すいつでも私たちの言葉待ちなのです というわけで新しい鞄を買…

マティスに会う

マティスの絵を見に出かけた。 上野まで。 空間の中に空間を生み出す為に 矢のように色を飛ばし 高速道路を駆け抜けるように 筆跡をどこまでも走らせる 夏 季節の中にいる気でいたけれど違った 私たちの中に 季節があった 流れ続ける汗 またどうしようもなく…

春そのもの

山頂に積もった雪を眺めるように 電気ストーブの上に積もったホコリを眺める僕は冬を越して春へ来た扉はなかった弾丸のように僕はここへきた体を確認したところ怪我はない出発当初から僕は過去を振り返らないと決めていたから山頂の雪が溶けるのはまだ先だろ…

数字のさみしさ

数字のことを考えるとさみしい 2022年にはもう触れられないしましてや1998年にも1877年にも触れられない5月にも1月にも触れることができない数字は走って逃げていくわけでもないけど川の水のように流れていくわけでもない時計を止めようと秒針にぶら下がるこ…

待ち合わせ

黒いものに 白いものを入れて 然るべき時が来たらチンとなる箱に入れる出てきたものは茶色いものでそれは指を入れるものではなく口から入れるものだったそれは温かく喉を過ぎていく時にグビリと音を鳴らす それはお腹の中で待ち合わせていたらしい彼はああ美…

3歩歩いて3歩戻ったところに 家を建てて暮らしているその家でもうこの世にいない俳優が出演している映画を観ている 映画の中の言葉はもう生きているはずはないけれど電気ショックのおかげで言葉はよみがえる この世に今存在するかしないかは 今 問題ではない…

新しい音楽

走り出す坂道を坂 坂 坂坂道が続きすぎてここはもはや平野 自分が溶けていくこの感覚この感じそうだこれは室内楽だ しかし弦楽器隊はやってこない孤独な指揮者動きが淡白になっていく指揮棒するとどこからか音がする悲しい音が明るい部屋に楽しい音が暗い部…

傘もささずに

雨が降り止まないのでどうやら傘が足りない 僕は自分の脳の小部屋に閉じこもりその問題を解決しようと傘の製作会議を始める ちょっと忘れ物したことに気付き脳の小部屋から出た途端オートロックだったことを忘れていた 僕は脳の小部屋から締め出され 呆然と…

ちょうせんする

人生初のライブに挑戦したギタリスト たましいをこめた一発目の音を鳴らそうとした瞬間港から大音量の汽笛(そう言えば近くに港があった) かき消されたギターの音そのギタリストはギターをやめて船乗りになった それはわるいことでもよいことでもない

口から飛び出してくる言葉たち

あれはなんだ 小さいものが遠くからやってくる 見えないなここからじゃ だって遠いから小さいんだもの 近くにやって来たら大きく見えるさ まだ遠いから小さいんだもの 今何時 深夜2時 まだやってこないの だってこんな時間だから きっと近くにやって来たら …