JAZZ

新宿駅の

ある通りに

JAZZが流れていた

 

こわれやすい感情を

なんとかもちこたえて

涙を流す代わりに

それを音にしているような

そんな音楽だった

 

そこを人間たちが歩いていく

 

背広を着た人

学生

集団で飲み会に行く人たち

待ち合わせをしている人

 

その場にいる全員

それぞれちがう感情をたいまつにして

この先の暗闇の未来を

歩いていこうとしてる

 

JAZZは

それを代弁するかのように

こわれやすい感情

音楽にしている

 

今夜

東京は

雪が降るかもしれない

 

そう言えば

天気キャスターが言っていた